ミシガン州に住んで丸8年。5年前にデトロイト市内に引っ越しました。デトロイトのことや、自分のこと、大好きなマライアのことなどについてのブログです。(photo by nasa)


by dice_michigan
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日系企業とアメリカ企業 2

「外資系の会社ってバリバリ働けそうで、なんかかっこいいよね」と思う人は多いかもしれない。僕も若かりし頃(今でも若いけどさ!さらに若かった頃っていうことよ!)は「日本企業って何だか頭が固そうだし、古いしきたりやルールも多くて息苦しそう。アメリカの会社で自由にのびのび仕事したいな」と考えていたことがあった。でも実際日系企業の仲間入りをして、また顧客であるアメリカの会社と付き合ってみると、自分が想像していたものとはまた違う姿が見えてきた。今日はそんな僕が見たアメリカの会社と日本の会社の違いを書いてみようと思う。(ここに書くことは自動車製造業独特のものもあると思うので、全ての企業に当てはまるものではないことをあらかじめお断りします)

まず、日本もアメリカもそうだと思うけど、会社は大きければ大きいほど、動きが鈍くなるということが言える。「大手企業勤務」に憧れる人は多いと思うが、出向社員として全米最大の企業の中で仕事をしていると、「大企業ってなんて面倒くさいところなんだ」と感じる。何をするにもペーパーワークが必要で、効率が悪い。「これはできない、あれはできない」などといった制約も多い。何か探し物をするときに膨大なイントラネットの情報を検索しても、自分が探している情報が得られることはめったにない。社内で派閥みたいなものがあり、グループ間の政治的な争いなどもある。「本当に仕事ができる人」よりも「上司や組織の文化にうまく合わせてやっていける人」の方が評価が高い。そんな「井の中の蛙」状態になるのもどうかなと思う。

大企業勤務のいい点を挙げるとすれば、厚生面での待遇(休暇、保険、貯蓄制度)がしっかりしているということ。景気が悪いため派遣社員のレイオフや早期希望退職などを使った人員削減は進んでいるが、それでも生き残った社員たちに対する待遇は厚い。「有給が5週間もある」なんて、公務員でもない限りなかなかないことだ。

一方日本企業は、表面的には社員に対する扱いがイマイチ(給料が安い、残業が多い、休みが取れない、etc.)という印象はうけなくもないが、それでもなんだかんだ言って社員はそれなりに会社に対して忠誠心を持っているし、「会社にお世話になっている」という気もしていると思う。

日本企業のいいところは、社員の面倒をよく見てくれるということかなと思う。もしアメリカ企業で失敗ばかり続ける社員がいたら、「こいつは使えない」と即クビになるだろう。それが日本企業だと、「こいつはしょうがないなー」と思われつつも、会社や上司が根気よく面倒を見てくれる印象を受ける。仕事のパフォーマンスはイマイチでも、人間性や努力を評価してくれる気もする。アメリカ企業が結果重視、自己責任主義に対して、日本企業は一度会社の中に入ってしまえば家族のように面倒を見てもらえるような感じだ。

「だから日本企業はダメなんだ」と批判することもできるけど、僕はこういう人間臭い組織も嫌いではない。社員に「安心感」や「信頼」を植えつけてくれる要因になると思う。

話は変わるが、自動車製造業界は日系の企業が好調だ。アメリカ人が不思議に思い、羨望のまなざしを向けるほど日系企業は元気がよく、急激に売り上げを伸ばしている。やはり品質を重視して、緻密に計画されたスケジュールに従ってきっちりと作られている製品は魅力的だが、それにも増して、社員の面倒をしっかり見る会社の姿勢も強さの秘訣なのかなと思う。
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by dice_michigan | 2005-04-24 07:48 | 僕の世界